研究会について

 

会長挨拶

 土壌汚染対策法の施行以来、様々な土地において法の定める第二種特定有害物質(砒素や鉛などの重金属とほう素、ふっ素)による汚染が見つかるようになりました。こうした第二種特定有害物質の中には自然由来のものもあり、土壌汚染調査や土壌汚染対策工事の際には人為汚染に起因する第二種特定有害物質と、自然由来のものとの識別を行う必要があります。なぜならば改正土壌汚染対策法では自然由来の第二種特定有害物質を人為汚染とは区別するよう求めているためです。

 また、自然由来の第二種特定有害物質(以下では自然由来重金属類と呼びます)が最近注目を集めている理由の一つに、土地取引の際の汚染の有無の判別や汚染土壌汚染対策工事経費への影響が無視できなくなったことが挙げられます。

 我々の研究会のメンバーは、すでに10年以上前から自然由来重金属類の問題の重要性に着目し、その発生メカニズムの解明や、調査技術の開発、そして環境対策技術の開発に取り組んで参りました。また最近では福島第一原発事故で放出された放射性セシウムに起因する土壌汚染にも取り組んでおります。とくに汚染状況重点調査地域を決定する放射能汚染土壌調査においては自然起源の放射性カリウムに起因する放射能と原発事故に起因する放射性セシウムの放射能を識別する必要があります。

 こうした時代の要請に鑑み、我々は研究を加速度的に推進すべく、研究会活動を継続しております。ここに皆様のご協力とご支援を賜りたく、ご挨拶する次第です。

平成24年4月26日 丸茂 克美

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コンセプト

 地球の歴史としては新しい時代に形成された日本列島は、四方を海に囲まれ、多くの火山・温泉が存在し、また、同様に多くの鉱山・鉱床が点在しています。

 こうした環境は日本全国の多くの地点において、地層中に鉛、砒素、ふっ素などの重金属類を国が定めた基準を超過する濃度にて検出されることと密接な関係があります。

 上記のように、わが国では自然に由来する重金属類が広く存在し、その一部は土壌汚染と判断されて措置方法や土地取引等に大きな影響を与えています。

 研究会は、自然由来重金属類の実態を研究すると共に、人為行為に起因する土壌汚染中の重金属類と自然由来重金属類とを科学的に評価・識別するための技術を確立し、その普及に努めます。さらに、自然由来の重金属類の実態と土地の用途に基づき、土地の評価と取引を円滑におこなうための基礎情報を社会に提供することを目的とします。

 さらに、研究会は会員が実施するボーリング調査や現場分析、公定法のデータ解析などに対してをサポートを行い、会員が自然由来の重金属の判定を行う上で必要となる助言を行います。

 研究会は次のように会員をサポートします。


 研究会は、各会員が抱える様々な自然由来重金属類の問題を通して、自然由来重金属類に関する研究を行い、より優れた対応策(調査方法、現場分析方法、精密分析方法、汚染対策方法)の開発を目指します。

○自然由来重金属類評価研究会の取り組むべき課題
  1. 我が国に存在する自然由来の重金属類の実態解明
  2. 自然由来と人為由来の重金属類を判別する調査法の研究・開発
  3. 自然由来の重金属類に関する研修や普及
  4. 自然由来の重金属類を評価できる優れた人材の育成
  5. 自然由来の重金属類調査・対策に対する行政への提言
○自然由来重金属類評価研究会の会員に対するサポート
  1. 自然由来の重金属類に関する調査・判定及び対策工法に関する相談・指導
  2. 自然由来の重金属に対する環境影響評価に関する相談・指導

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組 織

 会 長  : 丸茂 克美 (国立研究開発法人 産業技術総合研究所)
副 会 長 : 品川 俊介 (国立研究開発法人 土木研究所 )
副 会 長 : 成澤 昇 (株式会社 環境地質研究所)

理 事  :
(事務局長):

石山 直樹

(シグマジオテック 株式会社)

理 事  : 伊藤 健一 (国立大学法人 宮崎大学 国際連携機構)
 理 事  : 糸永 眞吾 (株式会社 アサノ大成基礎エンジニアリング)
 理 事  : 鈴木 弘明 (八千代エンジニヤリング 株式会社)
理 事  : 長谷川 怜思 (八千代エンジニヤリング 株式会社)
監 事  : 氏家 亨 (国土防災技術 株式会社)
顧 問  : 小川内 良人 (国土防災技術 株式会社)
顧 問  : 和田 信彦 (国立大学法人 群馬大学 大学院理工学府)

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事務局所在地

所在地

〒272-0004 千葉県市川市原木4-17-15
シグマジオテック株式会社 検査センター 内
E-mail:bureau@workshop-environmetal.com

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